映画「箱男」

少し秋めいてきたかと思いますが、まだまだ日中は暑い日々が続いています。家では人間よりも多肉植物たちが元気です。秋ざむに備えて植物育成ライトを買ったものの出番は当分さきのようです。寒くなってもサボテンは余り変化が無いのですが少し黄色くなってしまいます。今年からは緑のまま冬越し出来たら良いと思います。パキポディウムは葉っぱが紅葉し葉を落として丸坊主になるはすです。どちらも休眠期に入るためだんだんと水やりを控え断水します。水やりすると根腐れをおこすのだそうです。



 先日、ひさしぶりに映画館に行きました。「箱男」という作品を鑑賞しました。監督は石井岳龍さん、永瀬正敏さん、浅野忠信さん、佐藤浩市さん、白本彩奈さんたちが演じる現代劇です。「箱男」の原作は安部公房さんでかれの代表作の一つです。私は以前安部公房さんの作品を乱読していて興味がありました。鑑賞前にもう一度原作を読み返して下準備の上で観ました。


 改めて原作である程度イメージがあると映像との差に悩まされると感じました。。安部公房さんへのリスペクトや監督、キャストの意気込みは感じましたが「箱男」はエンターテインメント向きではない話なので飽きさせないために大変苦労したのではないでしょうか。


 永瀬正敏さん浅野忠信さん…箱男にしては格好良すぎ、佐藤浩市さん…どうしても佐藤浩市さんにしか見えない渋さがにじみ出る。白本彩奈さん…スタイル良すぎて流産した身体には無理が…。


 安部公房さんは物オタクで、作品は嫌悪感を感じるくらい物に対するマニアックな描写があります。物も千差万別、下着、カメラ、靴、タバコ、色々な物に対する病的な視点があります。読む人によっては虫唾が走ると毛嫌いしてしまうかもしれません。それを限られた時間の中で映像化しつつエンタメに持っていくのは相反する技術が一体にならねばならないから本当に難しいのでは無いかと感じました。