風景画を主にかいている私ですが、色々なものと合わせて描くのも新鮮で良いのではないかと思っています。風景の中に小さな人物がいたり、鳥や馬がいたりというような感じです。その場合、取材にいったとき本当にそこにいた動物を入れるときもあるけれどあえて想像を膨らましてイメージの中のものを画面に配置することもあります。
この作品もそんな一枚です。立川の昭和記念公園に行って取材したチューリップ畑をモチーフにしました。本当の昭和記念公園はすごく大勢の人たちがチューリップを目当てに訪れていました。ですから人混みで優雅な気分とはちょっと遠い趣でした。
ですが、私の描くチューリップ畑は若い親子連れのみ。蝶々の舞っているような花畑で戯れる一時を想像しながら描いています。こうやって自分の中にあるイメージをリアルな風景に重ねていくとより自分の中の絵画世界に近づける気がするのです。