よく絵画の見方が分からないからつまらないという声を聞くことがあります。実際よく分からないものもあります。でも、分からないと言いつつ鑑賞してみると人によって私のような描く側には想像できないようなすごく面白い感想があるんだなあ~と思いました。
きのう、新日曜美術館という番組で久保克彦という戦時中の美大生が卒業制作に描いた作品を特集していました。抽象と具象が共存した作品で、時代を反映し戦闘機や軍船なども描き込まれたものです。
「ふんふん」とみていると隣で家人が「あーこれなんだったっけなあ」と頭を抱えていました。なんのことかと聞いてみると画面にあった小さな戦闘機がどこのなんというタイプのものだったか思い出せないと悩んでいました。絵全体からするとものすごく小さな飛行機でTVでもちらっとしか映りません。
えっそこか?と思ったのですが、この家人には画面構成云々や色彩云々という説明も耳に入ってないようで、飛行機が少しでも大きく映らないか?とTVを凝視していました。軍艦や軍機が好きなのはしっていましたが...こんな風に絵を見る人がいるとは、目から鱗です。
絵画って面白いなあと思いました。そしてきっと家人の方が私やTVの解説者たちよりも作者の久保克彦が喜ぶ見方をしているようにも思いました。久保克彦自身幼少期から飛行機が好きでノートに落書きしているような子だったようですから。きっと一緒に話したら盛り上がるんだろうなあ~と思いました。
専門家や評論家には味わえない絵画の見方を教わったような気がしました(^-^)
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鵜浦初美 (月曜日, 03 9月 2018 18:47)
こんばんは。
お元気でお過ごしですか?
少し涼しくなって来ましたね。
明日の台風が心配です。
私は最近、絵をみるとは、何だろうと思うことがよくあります。
ものを本当に見ているのかな?見えているのかな?みるって何?
悩みは尽きませんが、
技法や、美術的なことに全く知識がない私にとって、感じる事だけが
頼りです。何かを感じることが出来る作品にめぐりあえることをいつも
楽しみにしています。
松沢真紀 (月曜日, 03 9月 2018 20:31)
こんばんは。コメントしていただきありがとうございます!
暑さが一段落したら台風...大変な気候ですね。ご自愛ください。
私達描く側はとかく頭でっかちに絵を考えすぎます。鵜浦様のような鑑賞してくださるかたの意見はとても貴重で、はっとさせられます。
これからも見守ってください。よろしくお願いいたします。