進化し続ける作品を。

 同じテーマで作品を作ることは大切なことですが、同時に危険性を伴います。マンネリ化を招き自分の作品をコピーし続ける事にもなりかねないからです。それもコピーのコピーのコピー…どんどん粗雑なものになる危険性があります。そして作家はその事に気がつかない。
 私は絵を描く時に失敗するかもしれない、駄作を作るかもしれないという緊張感と、今まで見たこともないような傑作ができるかもしれないという期待感を持ちながら描くことを心がけています。同じモチーフを描くとしても過去よりも良いものを描こうという気持ちを大切にしています。

 今、集中して作っている富士山の作品もそうです。同じテーマででも同じ作品ではない、そうやって進化した作品作りをして行こうと思っています。

 ※作品はF4号(333×242mm)油絵、金箔です。