夏は夜。月のころはさらなり。やみもなほ、蛍の多く飛びちがひたる。また、 ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。清少納言の歌「枕草子」の夏の歌です。
そのイメージで描いている作品です。ホタルのほのかな光に闇夜の美しさを感じられる作品にしたい…そう思って描いています。
闇の中に美を感じる日本人の感性はとても素晴らしいものだと思います。谷崎潤一郎の「陰翳禮讚」という随筆を大学時代に読んでそのことを再認識しました。
彼の作品が私に与えた気持ちを、私の絵から感じられるように努めたいと思います。
※作品はSMサイズ(227×158mm)です。
コメントをお書きください