パリ時代の思い出

 今日は、銀座のギャラリーに行きました。パリにいた頃に知り合った画家さんの展示があったからです。この方は今もずっとパリを拠点に制作活動をされています。展示のために一時的に帰国されました。
 パリの風景を題材として描かれています。少し乾燥したような独自の質感・テクスチャーを持った作品でした。ほのかに暖かさの感じられる夕日の作品が素晴らしいと思いました。
  彼はパリを描こうとせずに自分の日常にある風景として作品を描いているのだとおっしゃっていました。「芸術の都パリ」として圧倒されていたときはこんな作品は作れなかった。むしろ今は素直にそこにある空気を描いているとのことでした。
 描くことと、彼の暮らしが自然につながっているんだろうなあと思います。そしてそれはとても素敵で、優しい生き方のように思いました。息をするように、物を食べるように、眠るように、人間の持つ生理的欲求の一つに絵を描くことがあるのです。

 描くことが生きること…そんな人生の先輩に会って豊かな気持ちになれました^_^