花の二連作、バラと対で描いた作品は桜です。桜は日本の国花です。この地で作品を描くということ、発表するということ…そのものだと考えて選んだ画題です。
バラの作品は昼間の時間帯を想定して描き、こちらは夜の桜を描きました。昼の桜は私にとって、少し頼りなくて青空の中で今にも消えてしまいそうに感じます。ふわふわと夢心地な存在です。しかし夜は一転その妖艶な美、香り、気配がそこらじゅうに立ち込め、私の目をひきつけてやみません…。
その気配を描くことは容易なことではないですが、少しでも感じていただきたいと思って描きました。
※作品は『月影深く(桜)』F4号(24.2×33.3㎝)油絵
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