寓意画は、一般的なジャンルとして確立されています。ヴァニタス画と呼ばれています。
「16世紀から17世紀にかけてのフランドルやネーデルラントなどヨーロッパ北部で特に多く描かれたが、以後現代に至るまでの西洋の美術にも大きな影響を与えている。ヴァニタスとは「人生の空しさの寓意」を表す静物画であり、豊かさなどを意味する様々な静物の中に、人間の死すべき定めの隠喩である頭蓋骨や、あるいは時計やパイプや腐ってゆく果物などを置き、観る者に対して虚栄のはかなさを喚起する意図をもっていた(ウィキペディアより)」
こちらが代表的なヴァニタス画です。一見ただの楽器が置かれている静物画ですが、いろいろな意味が内包されています。たとえば、、、
楽器=人生の刹那的で簡潔なさま
皮を剥いたレモン=見た目には魅力的だが味わうと苦いという人生の側面
リンゴ、ザクロ、葡萄、木の実など=聖母子像によく見られる果物
…といろいろな意味です。まさに神様は描かれていない宗教画です。ですが、ヴァニタス画は、絵画の中では地位が低いジャンルでした。あくまで静物画の一つとされ、宗教画と解釈されなかったためです。
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