今年ももう終わりです。そこで改めて絵画における羊の役割について振り返ってみました。
この作品は、1420年ごろ活躍した画家、ヤン・ファン・エイクが描いた「ヘントの祭壇画」の一部です。神の子キリストを羊として描いていますファン・エイクは北方ルネサンスの巨匠であり、油絵具の使い方を確立した人物の一人とされています。私はこの作品を見るためだけに、大学時代ヘントに旅行しました。それが私の初めての海外旅行でした。。。寒い季節でした、激安旅行でしたから(笑)。大聖堂のガラスケースの奥で、その作品は鎮座していました。今もなお、当時そのままのような、時が止まったように輝く肌合いを持った、静謐な作品でした。私は、2時間くらいその場にとどまって見入ってしまったのを覚えています。。。キリスト教徒ではない私にとっても説得力を持った銘品だと思いました。
羊は、キリストの象徴として古くから描かれてきました。旧約聖書の中で、生贄の羊の穢れない血(=キリストの血)によって人間の罪をあがなうエピソードがいくつかあります。
干支として未は、中国の漢書に『昧曖(まああい)』の「昧」と表されているようです。果実や実が茂って、熟していることを表すのだとか。ですから未には豊作の願いが表現されているのでしょう。
そんな今年ももう終わります。12年後またひつじ年に会うとき、私はどう変わっているのでしょうか…まったく想像できません(^^)
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